« お誕生日企画とエア夏コミのお知らせ(1) | トップページ | お誕生日企画とエア夏コミのお知らせ(2) »

森永くんお誕生日おめでとう!&妄想SS【太陽と月が照らす空 第一部(一部抜粋)】

今年もやってきましたよ、7月5日!
森永くん、お誕生日おめでとうございます!!


マジで、誕生日の頃しか頑張らない人で申し訳ないです。
もうね、頑張れないのよ、年寄りなのでな。ゴホンゴホン。

で、だ!

前の記事で紹介しておりますが、
今回のSSは、7月5日と8月2日と夏コミ(アバウト)合わせで書いております。

どれも地雷要素なり18禁要素があるので
ブログではなくコピー本にまとめる予定です。

コピー本の詳細は次の記事にて紹介するとして、
とりあえず、大丈夫そうなところだけをブログアップしておきます。

「これに真崎さんが出るなら読めない」という方は、
ご購入なさらないようにお願いします。

「これは地雷じゃないから大丈夫」という方のみ、
ご購入をご検討いただけますようお願いいたします。


では、とりあえず、試し読みレベルで
冒頭部分と途中の抜粋SSにて、ご確認ください。


---------------------------
<予めご了承をお願いします>

【GUSH5月号(2015年4月発売)plan2】九州旅行の夜に、実家に帰る帰らないで言い争いして、
気まずくなった回までを読んで、その先の妄想展開です。
7月発売になるGUSH8月号からの公式本編とは全く関係ありません。
予めご理解の上、お読み進みください。
特に「暗い展開」「真崎さんとの過去話」などに地雷をお抱えの方は、
ご遠慮いただきますようお願いいたします。

---------------------------


妄想SS【太陽と月が照らす空 第一部(一部抜粋)】


   明けない夜はないなんて、そんな言葉は信じられなかった。
   でも、それにすがらないと生きて行けなかった。


 昨夜の険悪なムードが尾をひいたまま、九州二日目の朝がおとずれた。

「とりあえず、朝ご飯を食べに行きませんか?」
 隣のベッドで横になっている宗一。
目は覚めているようだが、考え事でもしているのだろうか、
いつまでたってもいっこうに動こうとする気配がない。
何か空気を変えるキッカケはないかと考えを巡らした森永が、
1階のラウンジへ宗一を誘う。

 しかし、ギロリと睨むように一瞥した後に
「先に飯食いに行ってろ」とだけ言うと、
宗一はサッと起き上がって身支度を整えると、
一人で先に部屋を出て行ってしまった。

 昨夜に言い争いをして以降、苛ついた様子が続いている宗一に、
森永は正直、困っていた。
先輩が実家へ顔を出してみろと言ったのは、
実に自然な流れだったのだろう。
何年も故郷を離れているし、せっかくここまで戻って来ているのだから、
いい機会と思って帰ってみればいいのに。と。
でもそれは、普通なら、だ。
先輩が家族と良い関係で今までずっと生きていて、
それが普通だと思っているから。オレとは違うんだ。
会えばまた、傷つけ合うような言葉を口にするだろうし、
されてしまう。
出来ることなら、ずっと距離をおいたまま、
近寄らないのがお互いのために決まっている。
それを、どう説明したら分かってもらえるのだろう。

 身支度を整え、階下のバイキング形式の朝食が
ズラリとならんだラウンジに森永は入った。
先に席だけを確保して、宗一がやってくるのを静かに待っていた。
途中、前を通った受付ロビーで、
カウンター内のスタッフと彼が話をしているのを見かけたが、
「先に行け」と言われている以上、そこで待つ訳にはいかない。
それだけではなく、
迂闊に近寄るとまたケンカ口調で言い返してしまうかもしれない自分がイヤだった。

 「食事は先輩が来てから、一緒に取りにいけばいいし」と、
森永は熱いお茶だけ注いできて、席について待つ。
ズズズッと音をたてながら、数口飲んだ頃、
ラウンジの入り口に宗一が現れた。
森永の姿を探すようにキョロキョロとあたりを見回しているので、
「ここです」と言いながら立ち上がり、軽く手を挙げて合図を送る。
「先輩、待っていましたよ。さ、ご飯を取りに行きましょ。
 和食も洋食も、なかなか充実してる感じで……」
 明るく、何事もなかったように誘う。
いつもの調子で声をかけたつもりだが、
多分、うまく笑えてはいないだろうな。
心の中で苦笑していると、宗一が言葉を遮った。
「森永。朝飯を食ったら、博多駅へ行くぞ」
「え? 博多? JRですか? 
 えっと、太宰府天満宮へ行くんだったら、ここから一番近い、西鉄の駅へ……」
「太宰府はもういい。とりあえず博多だ。そこから久留米へ行く」
「……く……久留米へ…?」
 心の中の苦笑すら、凍り付いた気分だった。


 どういうつもりで、彼は久留米という地名を口にしたのだろう。
その言葉を聞いて目を丸くしたまま、森永は動けなくなった。
自分の出身は久留米だが、そんなことは今まで誰にも、一言も口にした覚えはない。
だから、先輩は絶対に知らないはずだ。調べた? どうやって? 
彼は以前、自分が姿を消した時に、
大学の学生課に実家のことを問い合わせたと言っていた。
でも、今日は日曜日だ。電話をかけたとしても、学生課は開いていないはず。
では、名古屋を立つまでに調べていた? 
いや、それもないだろう。
彼はムリヤリにここへ連れて来た形で、
手荷物だってろくに持ってきていない。
言葉通り、福岡の美味いものを食べに来ただけのはずだ。

「えっと……久留米へ何をしに……? あ、科学館とか? 
 それとも鳥類センター? 
 さっきフロントで、オススメの観光地でも調べていたんですか? 
 でも、観光するならやっぱり太宰府の方が……」
「……オレが行きたいだけだ。……何だっていいだろ? 
 お前は黙って一緒に行動してろ」
 席から動けないまま立ち尽くしている森永とは対照的に、
テキパキとご飯やみそ汁をトレイに乗せている宗一が、
遠くの方から大きな声で返事をする。
ピリピリしている空気が声に混じっている上の、怒声に近い大声に、
ラウンジで食事をとっていた数人の客が怪訝そうな表情でこっちを見ていた。
 ダメだ。これ以上何を言っても、どうにもならない。森永は一度、深いため息をついた。


 JR博多駅。この数年で改装されたのだろうか、
構内の様子はガラッと変わっていた。
しかし、切符の自動販売機の上にある路線図を見上げながら、
森永は複雑な気持ちを抱いていた。
博多駅構内は変わっても、久留米に行く電車はあの頃と同じままだった。
当然といえば当然なのだが。

 ここから久留米へ向かうなら、乗るのは鹿児島本線。
快速に乗って、南福岡、大野城、二日市、原田、基山、鳥栖……。
そのまま進めば、久留米駅だ。
自分が高校時代に、毎日のように利用していた路線の、
見慣れた駅名を眺めていると、急に暗く、重い気持ちになってくる。
当時の自分に、記憶の奥底に封印していたはずの自分に、
心が勝手にシンクロしようとしている。
「で、どれに乗っていけばいいんだ? 
 新幹線なら早いって、フロントのヤツが言っていたが」
 ぼうっと立ちすくんでいる森永になど気付かないかのような口調で、
宗一が問いかける。
「え? 新幹線? 
 あ、そうか。もう九州新幹線が開通していたんでしたっけ」
 6年も前の記憶で止まったままだったことに、初めて気付く。
急いでダイヤで発着時間を確認し、乗車時間を計算する。
「新幹線だと……あ、20分かからないくらいで着いちゃうみたいですね。
 ……でも、快速で40分くらいですよ。そっちでいいですか?」
「あぁ、任せる」
「じゃ、オレ、切符を買ってきますね」
 素直に承諾した宗一を見て、一瞬胸が痛む。
久留米のどこへ、なにをしに行きたいのか知らないが、
オレはあの土地にはまだ近寄りたくない。
一分でも一秒でも後回しにしたい。
そんな後ろ向きな気持ちをごまかしたくて、森永はムリに笑顔を作った。

 通勤通学のラッシュが落ち着いた時間帯の車内は、
ゆったりとした空気が流れていた。
ボックス席に向かい合って座っている宗一は、
無言のまま車窓から見える景色をぼんやりと眺めている。

 しかし、先輩は何が目的で、あそこへ行こうとしているのだろう。
森永は、詳しく語らない彼の横顔を眺めながら、できるだけ平静を装う。
宗一の向こうを流れる車窓の景色が、
森永の心情など無視して目に飛び込んでいる。
多少、建物が増えたりしたようだが、あの頃とあまり変わらない。
 あの頃、オレはどんな気持ちで、
この電車に乗って、この景色を眺めていたのだろう。

 ※※※※

 哲博が初めて彼に出会ったのは、小学5年生の時だった。
2つ上の兄が、大学付設の中高一貫校にめでたく合格した春の頃だ。

 この進路を強く希望したのは、その付設高校出身の父。
もちろん難関校であるため、近隣地域の親たちにとっては、
我が子が在学するだけでも一種のステータスのようなものだった。
弟にとってもそんな兄は誇らしく、小学校の友だちに羨ましがられて、
自分のことのように嬉しくなっていた。

 そのように周囲はかなり喜んでいたが、
兄としては小学校時代の友だちのほとんどと離れてしまったことを、
少し寂しがっていた。
そのためもあり、唯一、一緒に入学した友人と、
急速に仲良くなっていたようだった。

 そろそろゴールデンウィークに入るとあって、
哲博は友だちと一緒に、どこでなにして遊ぼうかと浮き足っていた、
そんな日の夕方。
「あぁ、哲博。帰っていたのか」
「でも、すぐに出かけるよ」
 小学校から帰宅し、自分の部屋へランドセルを投げ込んで、
遊びの相談をしに友だちの家へ向かおうと急いでいた時、
帰宅したばかりの兄と玄関ではちあわせた。
「あ、この子が弟?」
 その兄の後ろから、ヒョイッと誰かが顔を出した。
「……あ……」
 哲博は、驚いて言葉が出なかった。
たった十年ちょっとの人生ではあるが、こんな気持ちになったのは、
これが初めてだった。
兄と同じ制服に身を包み、背丈も兄と同じくらい。
もちろん、男子中学生だ。
それなのに、その人はなぜだかキラキラと輝いているように見えた。

 これが「みとれた」という現象だと気がついたのは、随分と後のことだった。


 (中略)
 ※※※

 「おい、森永。この駅で降りればいいんか?」
 不意に、宗一に声をかけられる。
車窓から景色を眺めながら、森永はぼんやりと昔のことを思い出していた。
地元には、いい思い出などない。
それを裏付けるような出来事がたくさん蘇り、気持ちが落ちて行く。

 とはいえ、車内アナウンスは、目的地の駅名を告げている。
降りたくないけど、降りないわけにはいかない。
昔と変わらないプラットホームに降り、昔と変わらない改札口を抜けた。

 そこそこ大きい街だが、駅自体はそれほど大きくはない。
駅の正面へ出れば、タクシー乗り場や自家用車の乗降場が広がる。
この道を進んで、あの建物の向こう側が、オレの通っていた高校だな、と
ぼんやりと景色を眺めていた。

「で、ここからどう行けばいいんだ?」
 一向に進もうとしない森永の様子に、宗一がイライラした口調で問う。
「もう、先輩。どう行くって、どこへ行くつもりなんですか。
 オレ、今日の目的地、聞かされてないですよ」
「……言わなきゃ、わからねぇのか?」
「……やっぱり、オレの実家、ですか? 
 てか、なんであんた、オレがここの出身だって知ってるんです? 
 オレ、誰にも言ったことないんですよ?」
「オレだってお前から聞いたことねぇんだから、知らねぇって。
 コレを見て、フロントのヤツがここだって、言っただけだ」

 そう言って、宗一は携帯電話の連絡先メモリの画面を見せた。
そこのは「森永実家」という名称で、電話番号が登録されていた。

「前に、お前が雲隠れしてた時、実家の連絡先を学生課で聞いたって言ったろ?
たまたま携帯にその番号をメモリ登録してたってことを思い出して、
フロントで尋ねたら、この番号はここの市外局番だって言った。
それだけだ。ホントは住所まで知ってたらオレ一人で行くつもりだたけど、
今日は学生課に電話が繋がらねぇし。ったく、使えねぇ」
「……先輩……」
「お前は親に会いたくなくても、オレはお前の親に話があるんだよ。
 わかったら、さっさと家まで案内しろ」
「でも……急に行ったって。日曜日とはいえ、
 事前に連絡してるわけじゃないんだから家にいるとは限らないし……」
「ゴチャゴチャうるせぇよ。留守ならそんときにまた考えるから、いいんだよ」

 もう、埒があかない。
この調子だと、このまま帰ることも、ごまかすこともできないだろう。
実家へ連れて行って、留守なら何事もなく済むかもしれない。
その可能性にかけて、とりあえず行くしかない、のか。

「……ったく、うちの実家なら、
 こっちのJRじゃなくて、西鉄の方に乗った方が近かったのに。
 しかも西鉄の方が、乗ってる時間も短いから早いし、切符代も安かったのに。
 ホテルから一番近いのも、西鉄の天神駅だったし……」
「早いとか安いとか近いとか遠いとか、路線の事情なんか知らねぇよ。
 電車に乗る前に『お前んちに行く』って言ったって、
 またキレるのがオチだろ? 
 だから黙ってここまで来たんだろうが」
「……オレをダマしたんですね……?」
「……その言葉、昨日のお前にそっくりそのまま返してやろうか?」

 それを言われると、返す言葉が見つからない。
しかし、彼の白黒ハッキリさせたがる性格上、
こんなだまし討ちのようなことをすることは、まずありあえない。
そうまでして、あの家に何の用事があるのだろう。とはいえ、
今ここで聞いても、教えてくれるわけがない性格だということも
哲博は熟知していた。

「オレの実家の付近は、お寺がたくさん集まっていて、
 先祖代々そこに住んでるっていう古い家が多い地区で……。
 行ったって、別に楽しいものなんてないですよ? 
 それにここからだと、結構歩くし……? いい?」
「いいって。だから連れて行け」

 言い出したら聞かないのも、この人の性格の特徴だ。
そんな真っすぐなところがいいのだけれど、今日だけはホントに勘弁して欲しい。
「ふぅ…」とため息を一つ吐いて、オレはゆっくりと歩き始めた。

 (ここまで)
--------------

中略のあたりで、中学生時代の森永くんのエピソードをガンガン書いています。
ここから以降は、高校生時代の内容です。


7月7日発売のガッシュで、
公式の九州エピソードが描かれるというのに
よそ道に向かって猛ダッシュする企画で、ホントに申し訳ありません。

老体にむち打って頑張ってるので、
生暖かく見守っていただけるなら、幸いでございます。


|

« お誕生日企画とエア夏コミのお知らせ(1) | トップページ | お誕生日企画とエア夏コミのお知らせ(2) »

SS/妄想ですみません」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 森永くんお誕生日おめでとう!&妄想SS【太陽と月が照らす空 第一部(一部抜粋)】:

« お誕生日企画とエア夏コミのお知らせ(1) | トップページ | お誕生日企画とエア夏コミのお知らせ(2) »